<第3話の長太郎>
仕事というか、暮らしの中で、少し、落ち込むことがあり、人のあいだの悩みは尽きないと痛感。漸く、人は多面体であり、視点を変えれば又違い、人を一面的に、一人の視点だけで捉えることをすまいと反省した矢先なのに。言葉の一つ一つにとらわれまい、言葉を真に受けまい、何事も細かいことにとらわれず大目に見ていこう、と決めたのに。

相手の言葉に私は今まで非常に真に受けてしまっていた。よく、聞き流す、というが、なかなか出来ず、重くとらえて苦しんでしまっていた。人が人を捉える時、その人の感じ方であり、絶対ではなく。もし本当にそういう人だったとしても、その関係性の中ゆえ生まれた性格かもしれず。

でも人が人を評する特に悪い意見は、やはり聴きたくないし、本当だとしても色々総合的にとらえて発してほしいな、と思った。

今日は、第3話、ドジな兄貴さマル秘作戦を、見る。

長太郎の兄貴信一郎が同級生の千春さんに片思いをし、煮え切らない兄貴を歯がゆく思ったのか、長太郎がラブレターを書いて、千春さんに勝手に渡してしまう。


かなり個性的なラブレターだったので、千春さんにつっ返され、兄貴はショックを受けて、登校拒否に陥り…。

長太郎は余計なお節介と言われ、父ちゃんに大目だまな上、非道いセリフを吐かれてしまう。



(こんな風に育つのがわかってたらな、てめえなんか生まれた時に死んじまえばよかったんでぃっ!)

例え、悪口で混ぜ返す言い方の父ちゃんでも度が過ぎている。子供は皆自分の両親が一番好き。誰だってそのようなことは決して言われたくない。家を飛び出した長太郎、友達、洋一の家で焼き芋を食べながら、それを打ち明ける。そのことからも傷ついたのがわかる。

でも、長太郎は言う。(まあ、いいさ、俺はどんな生まれだって、負けはしねえもん。)

傷ついたのを隠して波立ったはずの心を鎮めて兄貴にその後も一肌脱ぎ続ける。私は家を飛び出して長太郎が先のセリフを言える強さの礎はなんだろうと思う。
転校してからまだ間がなくて、群馬での自然の中での暮らし、山、川、生き物の姿が浮かび、なだめていたのかもしれない。

最後に、兄貴によって次男なのに長太郎という名前の由来が紐解かれる。生まれた時に未熟児だった為、父ちゃんが必死になって、長く、太く生きれるよう付けた…。名前は最初の親の愛情というが、底にある、父ちゃんの長太郎に対する気持ちを感じさせ、終わりになる。

一筋縄にはいかない、一面だけでは計れない親子の関係。そして、言葉一つ一つにとらわれず、相手を信じて、大目に見て、赦してあげる、海原のような強さ…。

私にはそのような強さはないけれども、動じない心というか、色んな方向から物を見て、言葉を真に受けすぎないようにせめて…となお今日は思った。