<第61話、ん?小さな恋人○秘作戦>

この話などは小さいか弱き子供の立場をよく描いています。
・立川ユカ(河野由香利さん)

・立川カヨ(茅島成美さん)
小さな女の子ユカちゃんと浄念寺で出会った長太郎。ユカちゃんのお母さんは昼も、夜はディスコの調理場で働いており、ユカちゃんはお母さんのカヨさんの幼なじみの仙海さんの世話になっている。仙海さんは親子に親身になるが、お寺に帰りたくないユカちゃんはお腹をすかせた長太郎をつれてお母さんの調理場へ繰り出してしまい、長太郎は大目玉をくらう。ユカちゃんの願いは与えられるお菓子やぬいぐるみとは違うようで…。

ユカちゃんの願いはお母さんの元にいたいということ。その願いはユカちゃんの為に一生懸命なお母さんには届きません。そんな寂しさを理解した長太郎は仙海さんとお母さんに向かって叫びます。

(おばさんはユカちゃんに何をしてやったんだよ!)
(バカなことをいうんじゃない、お母さんはね、昼も夜もユカちゃんの為に一生懸命働いてたんだ!)

(そんなこと関係ねえや!ユカちゃんは母ちゃんと一緒にいたいだけなんだ!夜くらい一緒にいてあげればいいじゃねえか!)

(だからそれは無理なことだと言っているじゃないか!)

現実的にユカちゃんを思った親たちの行動は精一杯な親心ですが、長太郎はユカちゃんの本当の気持ちを汲み取って、純粋に親たちにぶつけています。自分も無力な子供であるからこそ、子供側の意志を代弁した長太郎は子供たちにとって頼もしかったでしょうね。けれども仙海さんのユカちゃん親子に対する力添えや人助けの精神も決して無視できるものではなく、素晴らしく感じてしまいます。