<男!あばれはっちゃく第1話と第2話を見て>


(みゆきちゃん、ケンカ嫌いなのかな?それで冷たかったのかな。)

第2話で、六年生の番長とのケンカの後、みゆきちゃんに(すぐ暴力を振るう人って嫌いよ。)と言われてしまった長太郎はこう呟きます。

第1話と第2話は私にとってはひとセット。大抵は最初の話は登場人物のこんなキャラクター的な名刺がわりの話になるとは思います。この2つの話は長太郎のアバンタイトルの自己紹介にあったように、誰にも負けないケンカ、決闘がちりばめられています。合気道を始めるのを許されたのも、ケンカが減るかも、という理由がありましたが、ケンカが減るのはみゆきちゃんの言葉を気にしたのかもしれませんね。長太郎的にはちゃんと理由があっての暴れ、ケンカなのですが、まだ、周りの者には理解されず、仲間外れ状態。第2話のクラスで飼っているリスが盗まれた時に長太郎が皆に疑われ、それを長太郎流のやり方で解決したとき、みゆきちゃんに、(君のこと少し見直したわ)と言われたところで終ります。これが嬉しかったのか、その後はみゆきちゃんがどう思うかを図らったりしますね。

群馬から越してきたばかりで極端にまだ周りに馴染めてないことで、この2つなどでは余計に逞しいキャラとして描かれます。クラスにこんな子を入れないでと反対されたり、長太郎が来るとパアっと皆散ってしまったり、顔も傷だらけですし…。全くの厄介者が少しだけ見直されるまでを描いていて、凄く強度があるというか、皆を惹き付ける2本だと思います。2本とも山際永三監督です。特徴はまだわからないけれど、漠然と、逞しさを、軽快に描くことに長けている気がします。数人の監督さんによって作られていたので、それぞれのはっちゃく観が反映するのかもしれません。