男!あばれはっちゃくで好きな人物は長太郎と父ちゃんです。理由はそれぞれが堅固なキャラクターが際立っていて、存在感がある点です。
長太郎…
自分で手の付けられない暴れん坊、と自己紹介しているように、元気いっぱいなガキ大将。時には自己中心的な所もあるが、基本的に正義感があり、善悪の基準に裏打ちされた行動をとる。兄弟、友達思いで情に熱い面があり、彼らの為に自分が犠牲になる所も。発言などから、武士道、任侠を彷彿させるところがある。
父ちゃん…
腕のいいサラリーマン大工。長太郎の行き過ぎた行動にたちまちカミナリを落とす、典型的なカミナリ親父。物事を譲らない頑固な面がある。長太郎には厳しいが兄信一郎には少し甘い。

長太郎の奔放な行動にはいつもそれを叱る父ちゃんがいます。あばれはっちゃくの中で、父ちゃんが叱り飛ばすシーンを覚えている人は多いと思います。(父ちゃん情けなくて、涙でてくらい!)という名セリフが生まれました。ネットではニコニコ動画で笑え風船マル秘作戦の断片が見れましたが(私にとっては貴重な動画でした)、この父ちゃんのセリフに沢山コメントが集中していて、皆、この場面を見たかったのだな、と思いました。
長太郎と父ちゃん、それぞれの立場があって、ぶつかりあう場面はあばれはっちゃくの見所で核になっていたと思います。話も面白いですが、お約束である?叱られる長太郎としっかり叱ってくれる父ちゃんを懐かしく思います。私も幼さなかったですが、なんとなく、叱られるシーンに見覚えがありました。当時は父ちゃんがやっぱりちょっと怖かったですが(笑)。長太郎と父ちゃんの性格がしっかり定着して、ああ、そうだよな、こうするよな、と微笑ましくも感じます。食事抜き、納戸に寝泊まりの罰であるとか。この後、他局で放送されていたドリフもそうですが、お約束があって、皆がそれを楽しんでいました。ちょっとまだのんびりした時代だったのでしょうか。
私は他の代の長太郎もいいなと思いますし、演技なども素晴らしいな、と感じますが、男!シリーズは、栗又厚さんが演じてくれて良かったと思います。栗又さんは勿論カッコよくて目立つ子役さんですが、大柄な体型が醸し出す雰囲気、不敵でありながら愛嬌があるところ(これはすべての代の長太郎にいえますね…)など、良かったと思いますし、大好きなのです。最初、栗又さんのイメージで長太郎像を作ったのかな?と思いましたが、写真集のはっちゃく年表によると、79年の7月に第二シリーズの設定づくり、10月に主役探しが始まっていて、11月の栗又さんのオーディション以前に、こういった性格や設定は決まっていたようです。