長太郎は(手元に見れる話がたったの三話で一般的なことをいうのは大変恐縮なのですが)失敗はありますが、長太郎自身の価値基準でものを判断したり、考えたり(ひらめいて)、心に素直に行動するところが、いいな、と胸がすく思いがします。私の子供の頃は、大人のようなませた言動を小学生にさせ、小さな大人として皮肉を表すようなコメディドラマも出始めた頃ですが、やっぱりあばれはっちゃくのような、子供の目線、やり方、子供ならではの個性的な考え方を描くドラマはいいな、と思います。
第49話決闘!千歳河原マル秘作戦は好きな話です。長太郎の素直さ、たくましさ、優しさが微笑ましさと共によく描かれています。
常に兄貴に比較される長太郎、寺山先生は、兄弟ほど素晴らしいものはない、と、自身の経験から長太郎に諭します。深く頷く長太郎(こういう教えられたことに対して凄く素直なところがいい。先生に対しての信頼感があるのですね。)さて、アキラから兄貴の不良グループによるいじめを告げられます。兄貴の為に、決闘状を書かせ、兄貴を勝たせようと決闘の手解きが始まります。(ドンペイを相手にしたり、ほとんど、ズルの手を伝授します。生きたゴキブリ爆弾、水爆弾、胡椒爆弾)。当日、兄貴の高熱に気づいた長太郎は決闘の朝ダゾといいつつも、看病してやり、(ここは凄く優しさが滲みでている栗又君の演技です。額に濡れタオルをかけてやります。)母ちゃんに、(兄貴、絶対におこすんじゃねぇよ!)と言い残し、替わりに決闘に向かいます…(兄貴おもいの優しい奴)

ひとつひとつの行動が実に一生懸命でいいのです。確かに手荒なあばれぶりではありますが、後に残るのは兄貴おもいの長太郎の優しさです。それをコミカルでありつつも、にじませる栗又君の演技、素晴らしいです。

蛇足ですが、栗又君はこの時生きたゴキブリを不良グループから背中に入れられ本当に嫌で、泣いて嫌がったそうです。