<大役>

男!あばれはっちゃくのDVDが完結した!

テレビドラマの宿命かもしれないが、流れたら、子供たちの心の中には残るにしても、過去の作品になってしまうから、こうしていつでも再生でき、今でも、面白さと感動を新たに与えられるDVDになって本当に良かったと思う。




初代の吉田友紀さんも二代目の栗又厚さんも、放送時はフル回転で休むことなく働いてきて、放送終了となり、ピタリと状況が変わってしまう、その時の思いはどうだったろう。直ぐに受け入れられたのだろうか?制作時は替えがきかない大役を担わされ、悪い言葉だが、目まぐるしい芸能界の流れにのまれながら、普通の学生生活を犠牲にしてきた。

写真集の中では、お二人はそれぞれ高1と中1だった。普通ならまだまだ成長の途中でこれからが人生のスタート地点。この中でははっちゃく時代を既に振り返ったり、あの人は今的な取材かもしれない。(ファンにとっては本当に嬉しいことだが。)複雑な思いもあったろう。


(吉田友紀さん)
今でも、町をあるいていると(あっ、はっちゃくだ)と声をかけられることがあるという友紀クン。はっちゃく時代の思い出を聞くと、(あの頃は、はっちゃくを演じることで、いろんなことが全部発散できて、すばらしかった)と語る。現在、彼のストレス解消法は音楽を聞くこと。どこへ行くにもウォークマン持参で好きなロックに耳をかたむける。将来は(存在感のある役者になりたい)ときっぱり!今、その夢にむかってまっすぐに進んでいる。(熱血あばれはっちゃく写真集めもりいあるばむより抜粋)

栗又さんは特に振り返る発言はないが、熱血の撮影現場によく遊びに来ていて、スタッフの人たちにきちんと挨拶をし、三代目の荒木さんとサッカーをしたり、お弁当を一緒に食べたりしていた。吉田さんは、熱血の激励パーティーに駆けつけて、(今のままのチームワークの良さと、体力でがんばれば、学校との両立もできる!)と力強くアドバイスをされた、とあり、改めて面倒見がいい、よき先輩だったのだな、と思った。

あの大人気の中で、この番組がお二人にとっては大きな支柱だったのではないかと思う。その状況が変わっても、傲ることなく、その作品を大切にしながら、真っ直ぐに未来を見ているお二人は立派だ。因みに栗又さんも将来は役者かミュージシャンになりたいとおっしゃっていた。


先日、あばれはっちゃく同窓会が開かれ、五人のはっちゃくが集われた。私はそのお写真を見させていただいて、なんとも言えず、ジーンとしてしまった。臭い言葉だが、五人のはっちゃくたちは、永遠の、仲間たちなのだな、と思った。